北海道庁爆破・再審請求裁判(大森勝久)

 第60回 夏!中庭に出て太陽を全身に浴びてきました
(2014年7月30日記)
夏!中庭に出て太陽を全身に浴びてきました
●裁判は小休止状態です
 私たちは2月6日に、「証拠開示命令申立書」を提出したのですが、これに対する検察官からの意見がまだ出されていません。弁護士によりますと、裁判所の話では、検察官は警察から証拠物等の関連物件を段ボール○箱分入手して整理中とのことです。
  
 そういうわけなので、裁判以外のことを書くことにします。

●中庭へ出て楽しい時間を過してきました
 7月29日、死刑確定囚処遇として月に一回ある中庭運動に出てきました。5月から9月の5か月間に限り、大体月の下旬の天気のいい日に実施されます。午後1時過ぎからの30分間です。

 2日前に腰の筋肉を若干痛めましたので、居室から車椅子で出掛けました。職員に押してもらって、中庭の奥の中央辺りの見通しが良い所まで行って、車椅子に座ったままで(下に降りて地面に座りたかったのですが、腰が不安なのでやめて)、景色を眺めながら職員と雑談をして、楽しい時間を過ごしました。

 旧庁舎時代には、中庭から街の家々や遠くの山々も見えてとても良かったのですが、新庁舎の中庭からはそれらは見えず、少年鑑別所の建物と本支所の建物そして職員の官舎が見えるだけです。民間の建物を見たいのですけどね。でも高い壁の外回りには白樺の木々がずっとあり、風にざわざわと音を立てていてこの音が心地良いのです。また葉っぱの深い緑色も心に染み入ってきます。自然は実にいいものです。

 小鳥やカラスの姿を見ることが出来れば、感動がもうひとつ増えるのですが、残念ながら今回は見られませんでした。6月のときにはカラスが一羽エサをとっていました。5月の際は鴨を一羽見かけました。中庭にも木を植えてもらいたいものです。そしたら鳥たちがもっと来るでしょう。

 気温は30.5度あり、この夏6回目の真夏日でした。私は暑い夏が大好きなので、肌を焼く暑さも気持ち良かったのですが、2人の職員は「暑い暑い」を連発し、「汗でぐっしょりだよ」と言っていました。職員は長ズボンと半袖ではあるのですが、道民で暑さを苦にしない人はほとんどいないようです。私は短パンとタンクトップ姿でした。

 太陽の光を全身に浴びる機会はあまりありませんので、中庭運動は貴重です。屋上運動は、3番目の順番でも10時20分頃には終わりますので、夏でも足元にまでは差し込んできません。狭くて高い壁に囲まれた独居運動場ですから。健康維持のためにも、もっと太陽を浴びたいものです。

 この中庭運動ですが、予定されていた日が雨天だとか、晴れても前日の雨で地面が湿っていたり、あるいは曇りで太陽も見えない天候ですと、順延になります。運動日は平日でかつ風呂のない日なので、限られています。そのため悪天候が続いて翌月の上旬まで順延になるケースもあります。昨年は2回ありました。回数はちゃんと確保してもらえるので、安心です。

 屋上運動でも青い空と白い雲は見られるのですが、開放空間ではありません。年5回の中庭運動は、遠くに高い壁は見えますが、広々とした開放空間で、木々や草や建物も見えて、精神衛生上とても貴重な機会です。

 それから、レントゲン撮影が毎年5月か6月に中庭でありますので、年に6回は中庭へ出て楽しむことが出来ます。このときは1、2分間にすぎませんが。

 一昨年8月の中庭運動の時には、職員が建物の壁にとまっていた蝉を捕まえて見せてくれました。羽が透明な大きな蝉でした。札幌では8月に入ってから、蝉が鳴き始めるのですが、数は多くありませんし、本州とちがって2週間程で鳴き声は聞こえなくなってしまいます。一昨年の捕まえた蝉は、7月の運動が8月7日に順延された時のことでした。

 蝉の声を聞きますと、「ああ本格的に夏が来たなあ」という気持ちになります。もうすぐ聞こえてくることでしょう。まぶたを閉じますと、遠い日のふるさとの多治見や岐阜市の蝉の鳴き声が聞こえてきます。夏は大好きです。

2014年7月30日記
大森勝久
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